法科大学院ガイド

中央大学法科大学院
私立(共学)東京 チュウオウダイガク

司法試験合格者メッセージ

中央の魅力は、先生と学生の近さと授業レベルの高さ。
「テーマ演習」などの多彩な演習科目を含めた充実したカリキュラムも大きな特長。

●小松 真理さん(第71期司法修習生)
中央大学法科大学院 既修者コース2017年3月修了

税務関係の職場に長く勤務する中、仕事の幅を広げるには弁護士資格を取得することが効果的だと考えて、法曹を目指すことにしました。大学時代は法学部ではなかったため、ロースクールの既修者コースに入学するために独学で1年間法律の勉強に取り組み、中央大学法科大学院に入学しました。
中央大学法科大学院に入学した理由としては、司法試験合格実績が高いことのほか、教授陣が充実していること、カリキュラムには多彩な開講科目が揃っていること、先生方や先輩方との距離が近く、丁寧な学修支援や進路指導を受けることができることなどが挙げられます。
入学してみると、中央には家庭のような温かさがあり、先生への質問も気軽にすることができます。授業で不明な点があれば先生は快く質問に応じてくださいますし、優れた先輩法曹の強力なネットワークのもと、先輩法曹から手厚い学修サポートを受けることもできます。中央出身の若手弁護士が担当する「フォローアップ演習」では、多くの貴重なアドバイスをいただき、とても役立ちました。

ソクラティック・メソッドによる双方向型授業で、法律知識の理解度を深めつつ法的思考力の幅を広げました。

2年次(既修者コース1年目)のほとんどの科目にソクラティック・メソッドによる双方向型授業が取り入れられ、事例問題や判例における法の適用方法や解決策の導き方の妥当性について先生やクラスメートと議論を行い、法律知識の理解度を深めつつ法的思考力に幅を持たせていきます。3年次(既修者コース2年目)になると、事例問題はより複雑になり、基本的な法律知識や条文解釈力、事案における重要な事実の発見能力、妥当な解決策の法的論理構成力、論述力などに磨きをかけていきます。
特に、私が興味を持った科目が「テーマ演習」です。「テーマ演習」は学生のキャリアプランや履修プランに即してテーマを選択することができる授業で、自治体行政と法、税制基礎理論、日独比較刑法学、取引法の発展的研究などの多様なテーマが設定されています。少人数での議論により、判例や法律実務を深く理解していきます。また、法理論を法律実務に生かす技術の修得を目指す「リーガル・クリニック」でも多様なテーマから選択することができ、テーマは個別労働紛争、家事法、企業法務の実務、倒産・事業再生、国際人権法の実務など、中央ならではの豊富さです。

司法修習後の目標は、税務に詳しい弁護士として、法律に詳しい税理士として、中小企業を支えること。

司法試験の論述式試験では、限られた時間の中で、事案解決にふさわしい法理論を論述する能力が試されます。そのためには、覚えている論点などの知識を羅列するのではなく、事案と向き合うことで法律要件を満たす重要な事実を発見し、妥当な解決策のあり方について論理的かつ簡潔にまとめ、結論づけることのできる力を身につけることが必要です。そこで私は自主ゼミを組み、授業で身につけた基本的な理論や条文、判例規範をもとに司法試験の過去問を解き、自主ゼミメンバーでお互いの論述内容の妥当性について意見を交わしました。条文や判例規範などの法の当てはめ方の妥当性、論述表現と説得性などについて意見を聞いてみると、自分では気がつかなかった誤解点などが浮き彫りになり、法的思考力と表現力の向上に役立ちました。
司法試験に合格することができたのは、熱意にあふれる先生方や先輩方、刺激し合った仲間たち、そして私の決意を理解してくれた家族のおかげだと感謝しています。振り返れば、努力することの大変さと素晴らしさを再確認しながら、将来を大きく変える2年間でした。司法修習後は、税務に詳しい弁護士であり、法律に詳しい税理士として、中小企業の事業承継や相続などを支援する法律実務家になることが、次の私の目標です。

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